ご挨拶
弊社代表取締役及び株式会社アトリエみちこの創業者でもある人形作家・石井美千子が、2023年10月19日に病により逝去し、同日をもって弊社の代表取締役を退任しました。ここに生前のご厚誼を深く感謝するとともに、謹んでお知らせいたします。
なお故人の強い遺志により、葬儀は家族葬で執り行いました。
ここに生前のご厚誼に深く感謝するとともに謹んでお知らせいたします。

2024年3月にアトリエみちこの代表取締役に、石井美千子の長女である私、石井透恵(旧姓)が就任いたしましたことをお知らせいたします。
また石井美千子の逝去のお知らせが遅くなってしまったことをお詫びいたします。

母は昔、絵描きやさんを目指していました。
それがいつしか立体になり、人形という形で表現をし始めました。
当時、高度経済社会の中で生きる団塊世代の大人達に子供時代を思い出して懐かしんで欲しいという思いと、サラリーマンのように疲れ切った顔で学校に通う子供たちにお父さんお母さんの子供時代はねと伝えるために作り始めた「昭和のこどもたち」人形群は、日本全国で展示会を行えるほどにご盛況をいただくようになりました。


そして、2000年ミレニアムの年、母は小さい頃に死に別れた母への想いを爆発させ「母子像」を作りあげました。
死に別れた母の姿を求めて何かに取り憑かれたかのように母子像を作る母を見ていたからでしょうか。母子像には魂が宿っているように今でも感じます。

その後、2011年に東日本大震災が起き、日本を震撼させました。
津波、震災で亡くなった方たちに心を痛め、東北地方の方達の鎮魂のため「昭和のこどもたち 海の人編」をテーマとした人形制作に着手し、8年をかけてそのテーマを完結させました。
そして、海の人編の写真集を完成させたところで、病が発覚し1年間の闘病の末、亡くなりました。

闘病中は色々と母と話をすることができました。
昭和のこどもたちに対する想いもたくさん聞くことができました。
最後に「ありがとう」と言って死ぬからね。と言っていた母は、本当に最後はありがとうでこの世を去りました。
天国で死に別れた母に抱きしめられ「よく頑張ったね」と褒めてもらっていることを願ってやみません。

残念ながら私はモノづくりの才能がなく、人形の制作をすることはできませんが、母が生涯をかけて作り上げた「昭和のこどもたち」の世界を昭和の象徴として後世に残していきたく、この度アトリエみちこを承継いたしました。

至らぬ点も多々あるかと存じますが、皆様のお力添えのもと、精一杯頑張っていく所存です。
引き続き、昭和のこどもたちと、株式会社アトリエみちこをよろしくお願いいたします。

株式会社アトリエみちこ
代表取締役 石井透恵

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